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二級建築士と宅建士、どっち取る?【難易度は比較する意味なし】

かげつ
勉強中の人
勉強中の人

二級建築士と宅建の難易度ってどれくらいちがうの?合格率や勉強時間の差を知って、どっちを目指すかを考えたいな。

こんな悩みを解決できる記事をかきました!

この記事で紹介する「二級建築士と宅建の違い」を読めば、両資格の難易度や取った後の仕事内容、転職面での違いがよく分かります。

実際に宅建に合格し、仕事で建築士とかかわる機会もある私が、丁寧に解説します。

前半で「二級建築士と宅建のちがい」、後半で「ダブルライセンスのメリット」を紹介するのでぜひ読んでください!

【前提】建築の経験がゼロなら、宅建しか選択肢はない

最初に知ってほしいことを1つ。二級建築士と宅建のどちらを受けるか悩めるのは、以下の人だけです。

・建築学科卒の人
・建築関係の仕事に7年以上従事している人

なぜなら、二級建築士は受験するのに条件があるからです。

次章でくわしく解説しますが、基本的には建築系学科の卒業生か、建築関連の実務経験がないと受けられません。

「二級建築士と宅建、どっちを受けようかな…」と悩んでいたとしても、そもそも建築の経験がないなら宅建しか選択肢はありません。

上記を理解したうえで、二級建築士と宅建をくわしく比べていきます。

二級建築士と宅建の比較

両資格を比べます。結論から示すと、下表の通りです。

比較観点二級建築士宅建
1受験資格条件あり誰でも
2試験内容2段階
暗記+実技
1段階
4分野
暗記メイン
3難易度合格率:20%前後
偏差値:56
合格率:15~17%
偏差値:57
4勉強時間約700時間約300時間
5仕事内容設計図面作成
施工図作成 等
不動産の賃貸・
売買の仲介 等
6転職有利有利

それぞれの比較ポイントについてお話します。

比較①:受験資格

比較観点二級建築士宅建
1受験資格条件あり誰でも

受験資格は大きく異なります。宅建は誰でも受けることができますが、二級建築士は以下の条件にあてはまる人しか受けられません。

二級建築士の受験資格

学歴・資格等必要な
実務経験年数
大学、短期大学、高等専門学校、高等学校、
専修学校、職業訓練校等において、指定科目を修めて卒業した者
最短0年
建築設備士最短0年
その他都道府県知事が特に認める者
(外国大学を卒業した者等)
所定の年数以上
建築に関する学歴なし7年以上

前述のとおり、建築の知識ゼロの人は二級建築士を受けられません。こうも受験資格がちがうと、難易度を比べる意味は薄いです。

野球でたとえるなら、誰でも参加できる交流試合と、地区予選を勝ちぬいたチームの県大会みたいなものです。

「難易度はあんまり比べる意味が無い」ということを理解して、この先を読み進めてください。

比較②:試験内容

比較観点二級建築士宅建
2試験内容2段階
暗記+実技
1段階
4分野
暗記メイン

試験内容は大きく異なります。

宅建はマークシート式の一発勝負。「民法」「宅建業法」などの法律知識の問題に答えていくだけの試験です。試験時間も2時間とコンパクト。

一方、二級建築士の試験には「学科」と「製図」があります。

学科:マークシート式試験(4科目、6時間)
製図:課題の建築物について設計図書を作成する(5時間)

試験内容はあきらかに二級建築士の方が重いです。

比較③:合格率

比較観点二級建築士宅建
3難易度合格率:20%前後
偏差値:56
合格率:15~17%
偏差値:57

合格率の数字だけ見れば宅建の方が低いです。

でも、それで宅建の方が難しいという話にはなりません。

なぜなら、受験者のレベルが違うからです。どちらも20%前後しか受からないそれなりの難関資格、と理解しましょう。

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比較④:勉強時間

比較観点二級建築士宅建
4勉強時間約700時間約300時間

二級建築士の勉強時間は初学者で700時間程度。

宅建が300~400時間程度なので、約2倍の違いがあります。

ただ、どちらの資格も、以下のような業界で働いている場合には、仕事を通じて基礎知識が身についているので、勉強時間を短縮できる場合があります。

・建築業界
・不動産業界
・金融業界

比較⑤:仕事内容

比較観点二級建築士宅建
5仕事内容設計図面作成
施工図作成 等
不動産の賃貸・
売買の仲介 等

宅建士の主な仕事は以下です。

  • 重要事項の説明
  • 重要事項説明書(35条書面)への記名・押印
  • 契約書(37条書面)への記名・押印

これらは独占業務といわれ、宅建士登録をした人しか行うことができません。

一方、二級建築士の業務は以下のようなものがあります。

  • 基本計画(プレゼン資料、パース図作成等)
  • 基本設計図面(平面図・立体図等)の作成
  • 実施設計図面(詳細図など)の作成
  • 施工図作成業務
  • 確認申請業務
  • 各種資料作成業務
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建築士は、住宅や商業施設の設計、工事管理が主な仕事です。

比較⑥:転職

比較観点二級建築士宅建
6転職有利有利

どちらも転職に強い資格ですが、転職先はちがいます。

宅建:不動産賃貸・売買の仲介業者
二級建築士:不動産デベロッパー、設計コンサル会社、ゼネコンなど

同じ不動産業界向けの資格にはなりますが、宅建は建物ができた後の不動産流通にかかわることが多く、二級建築士は建物ができる前の仕事にかかわることが多いです。

◆◆

以上、二級建築士と宅建の違いを解説しました。

難易度の比較にはあまり意味がなく、仕事や試験内容の違いを知ることが重要です。

ダブルライセンスのメリットは大きい

二級建築士と宅建のダブルライセンスのメリットは以下3つ。

  • 技術×法律知識で差別化
  • 転職活動に有利
  • 試験範囲が重複

メリット①:技術×法律知識で差別化できる

ダブルで資格を持つことで、技術と法律知識の両方を持つ人材であることをアピールできます。

両方取れば、仕事の幅はグッと広がります。また、不動産業界や建設業界であれば資格手当もゲットできます。

両方もっていると月4~5万ほど給料が増える会社も珍しくありません。

メリット②:転職活動に有利

これらの資格は転職活動にも有利です。先ほどお話ししたように、二級建築士は建設業界、宅建は不動産流通の業界に強い資格です。

実際、両方の資格を取って希望の会社に転職できた例も多くあります。

メリット③:試験範囲が重複

二級建築士と宅建士は試験範囲が重複しています。具体的には以下のようなテーマです。

・宅地建物取引業法
・区分所有法
・建築基準法

二級建築士を先に取り、記憶が残っているうちに、ついでに宅建を目指す人は多いです。

例として、通信講座フォーサイトを使い、二級建築士と宅建のダブルライセンスを実現した方の体験記をご紹介します。

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1年で両方とることも可能だがおすすめしない

ダブルライセンスを目指す人が気にするのは「1年で両方取れるの?」という点でしょう。結論、両方いっぺんに取ることは可能ですがおすすめはしません。

なぜなら宅建の準備期間があまりに短くハードだから。例として2021年(令和3年)の試験日程をみてみましょう。

日程試験
7月4日(日)二級建築士学科試験
9月12日(日)二級建築士設計製図の試験
10月17日(日)宅建士試験

宅建の準備期間が1か月しかとれません。ネットでは「1か月で合格した!」みたいな情報もありますが、まあ無理です。働きながら1か月で300時間の勉強時間なんて確保できるわけないですよね笑

まずは二級建築士の合格に専念して、宅建はその翌年に受けるのが妥当かと。

※宅建で運よく「12月受験組」に選ばれれば1年で両方受かるかもです

頑張って両方取るぞ!って人は、とにかく勉強を効率的に進められる通信講座がおすすめです。講師が要点をしぼって教えてくれますし、予備校に通学する時間のロスもありません。

ちなみに宅建に合格したいなら通信講座はフォーサイト一択です。2022年度の合格率が75%と、全国平均の約4.4倍。圧倒的に強いです。

まとめ:建築学科卒ならダブルライセンスを目指してみよう!

建築学科卒の方や建築の実務経験がある人は、ダブルライセンスでキャリアアップを目指しましょう。

建築分野の経験がない人は、まずは宅建を目指してみましょう。

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